糖尿病

糖尿病でお困りの患者さんへ

糖尿病でお困りの患者さんへ

糖尿病は生活習慣だけの問題ではなく、体質と加齢が発症に大きく関係します。そのため、糖尿病の血縁者がいる方ではとくに注意が必要です。体質によっては生活習慣にほとんど問題がない場合でも糖尿病が発症することがあります。 また、糖尿病の体質は複雑な因子で決まるため、糖尿病の血縁者がいない方であっても、発症する可能性があります。糖尿病にはさまざまな症状がありますが、病状がかなり進行しないかぎり、症状を自覚することはありません。 糖尿病の予防・早期発見において大切なことは、定期健診をしっかり受けること、そして要注意などの指摘を受けた場合は早めに医療機関を受診していただくことです。 糖尿病は進行してしまうと大変な病気ですが、早期から正しく治療すれば、糖尿病のない方と同じように健康を維持して生活することが可能です。定期健診をしっかり受けていただき、糖尿病に関する指摘を受けた場合は、お早めに当院へご相談ください。

糖尿病とはどのような病気?

糖尿病とはどのような病気?

糖尿病は、血糖値の高い状態が続いてしまう病気です。「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」という血液検査やブドウ糖負荷試験によって診断されます。血糖値の調節には、膵臓・脂肪組織・筋肉・肝臓・腎臓などのたくさんの臓器が関わっていて、これらの中のどこかの調子が悪くなると血糖値が高くなってしまいます。

糖尿病にはどのようなタイプがある?
~「1型糖尿病」と「2型糖尿病」~

2型糖尿病

いくつかある糖尿病のタイプのうち一番頻度の高い「2型糖尿病」は、膵臓にあるインスリン工場が体質的に少ない方、体脂肪が多い方、筋肉が少ない方に起こりやすい病気です。年齢が進むにつれてインスリン工場が減り、筋肉も減って体脂肪が増えるため、さらに起こりやすくなります。

1型糖尿病

「1型糖尿病」は、インスリン工場が突然の火事(免疫システム異常)によって全焼してしまう病気で、若い方に起こりやすい特徴があります。

糖尿病で困ることは?~糖尿病の合併症~

血糖値が高い状態が長く続くと、全身の血管がダメージを受けてしまい、合併症が起こります。血管はすべての臓器にあるため、あらゆる臓器に合併症が起きる可能性があります。

「狭心症」「心筋梗塞」「脳梗塞」などは、生命をおびやかす重篤な合併症です。

3大合併症とよばれる「網膜症」「腎症」「神経症」は、直接命の危険につながることは少ないですが、生活の質に大きく影響します。

「網膜症」は進行すると失明する危険があり、「腎症」が進行すると透析治療が必要になります。

「神経症」はしびれや痛みを引き起こしたり、皮膚のバリア機能が低下して感染症や足壊疽(えそ)につながる危険があります。

糖尿病ではどんな症状がでる?~健康診断を受けましょう~

糖尿病ではどんな症状がでる?~健康診断を受けましょう~

血糖値が少し高いだけでは症状は何も出ません。糖尿病による症状は、病気が何年も続いて合併症を発症した場合か、血糖値がたいへん高い場合にはじめてあらわれます。そのため、早い段階で糖尿病に気づくためには、健康診断を定期的に受けることがとても重要です。 とくに、糖尿病の血縁者がいる方は注意が必要です。健康診断で血糖値が高いと指摘を受けた方、糖尿病による症状が疑われる方は、できるだけ早い受診をおすすめいたします。

糖尿病の症状

高血糖による症状

  • とてものどが渇いて水分をたくさんとるようになった
  • 尿の量、トイレの回数が増えた
  • 食欲はあるのに体重が減ってきた
  • 全身がだるく疲れやすい

合併症による症状

  • 視力が落ちてきた (眼)
  • 尿の臭いが気になる、むくみやすい (腎臓)
  • 手足の先がしびれる、傷がなおりにくい (神経)

糖尿病の治療

食事療法・運動療法

食事療法

食事療法は、すべての糖尿病患者さんにとって大変重要な治療ですが、最も難しい治療でもあります。どれくらいのカロリーを、どんなバランスでとればよいのかは、体格、年齢、合併症(とくに心臓、肝臓、腎臓)の状況などによって違うため、患者さんごとに適した設定をおこないます。設定された食事内容が実践できれば理想的ですが、現実ではそう簡単にはいきません。ほとんど外食になってしまう、食事の時間があまりとれない、空腹感が強すぎる、夜勤が多く生活が不規則、などさまざまな壁が立ちはだかります。 当院では、管理栄養士・看護師・医師が食事の状況をライフスタイルと合わせてよくうかがい、実践可能でかつ効果的なポイントを患者さんと一緒に模索してサポートしていきます。さらに近年は、食事療法をサポートしてくれるような効果をもつ薬剤もありますので、個々の患者さんに合わせて調整いたします。 運動には、有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳など)、レジスタンス運動(筋力トレーニングなど)などいくつかの種類があります。運動療法も食事療法と同じように、どのタイプの運動が適切かということは患者さんごとに違ってきます。やはり個々のライフスタイルをよくうかがって、取り入れやすく適切な運動内容を提案いたします。

薬物療法

薬物療法

「注射薬」といえば「インスリン」というイメージを持つ方が多いと思いますが、最近は状況が大きく変わってきています。血糖を下げる効果の高い、インスリンではない注射薬が多く開発されていて、糖尿病治療が非常に進歩しています。飲み薬についても効き方の異なる薬がたくさん開発されていて、選択肢が多くなっています。 使用できる薬が増えたことは、糖尿病治療にとって好ましい状況であります。しかし一方で選択肢が増えたため、「どの薬を」「どんな病状の患者さんに」「どのような組み合わせで」使うべきかという治療法選択においては、高い専門的知識・技術が求められる状況になっています。 当院では、糖尿病専門の医師が患者さん一人ひとりにとって適切な治療薬を提案し、お薬に対する患者さんご自身のお考えもよくお聞きして、納得される薬物療法を提供いたします。

手術療法

手術療法

高度な肥満症のため困っている患者さんには、胃をバナナ状に細く切除する手術「腹腔鏡下スリーブ状胃切除術」が保険適応となっています。この手術は、BMI(体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))35 kg/㎡以上で、さらに糖尿病などの合併症がある方が対象になります。 この手術をおこなうと大幅な体重減少が期待できますが、実はそれ以上に糖尿病を改善させる効果が高いことがわかっています。そのため、最近この手術は「肥満症を改善させる手術」ではなく、「糖尿病を改善させる手術」としても捉えられるようになっています。 2021年からは、糖尿病がよくない状態の場合、BMI 32 kg/㎡以上からこの手術が保険適応になっています。もちろん手術にはリスクもあり、手術に適した方、そうでない方がいらっしゃいます。当院では、手術に適した方を実施が可能な医療機関へ紹介することが可能です。

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些細なことでも構いませんので何でもお気軽にご相談ください。

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